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ワイナリー紹介・おすすめ情報

2019/09/17 20:55


 主に赤ワインの醸造用として使われるのが黒ブドウと呼ばれる品種です。黒味がかった紫色の果皮をもち、醸造過程でブドウの果肉と一緒にこの紫がかった果皮も入れることで、その色素が抽出されて赤ワインの美しいルビー色が生み出されます。白ワインと赤ワインの醸造の大きな差は、簡単に言うと醸造過程において一緒に果皮も使用するかどうかで変わってくる。また果皮に含まれるタンニンという成分が赤ワイン特有の「 渋み 」の元になっている。赤ワインの説明文でよく見かける「 ライトボディ 」「 ミディアムボディ 」「 フルボディ 」という表現は、この「 渋み 」の度合いという一面もあるので、ワイン選びの際に参考にしてみてください。


~ 黒ブドウ品種編 ~


◆モンテプルチアーノ ・・・
 イタリアで広く知られている品種のひとつで、主にアブルッツォ州、アドリア海側のイタリア中部の州を中心に栽培されています。みずみずしくしっかりとした、美しいルビー色の果実の黒ブドウです。生産量が多く、コストパフォーマンスのよいお手頃なワインから、高品質なもの、生産本数の少ないプレミアワインまで造られる個性豊かな魅力を持っています。
 そんなモンテプルチアーノ種から造られる赤ワインは、色はしっかりと濃いルビー色で、チェリーやラズベリー、ブラックベリーなどの酸味と凝縮された果実の味わいが感じられ、まろやかなタンニンでナツメグやシナモンといったスパイス系の風味持っています。モンテプルチアーノのワインを熟成させることで色味がルビー色からオレンジがかった感じに変わり、ベリー系のフルーツの香りに加えて腐葉土やコーヒーのニュアンスも感じられるようになっていきます。
 おすすめワイン ・・・ 



◆サンジョヴェーゼ ・・・
 トスカーナ州が主要産地として有名です。トスカーナ周辺のイタリア中部の州で多く栽培されいていますが、ほぼイタリア全土で造られており、その栽培面積・生産量ともに白ブドウも含めてイタリアNo.1を誇る「 イタリアワインの代名詞 」ともいえる品種です。 またイタリアの影響が強いフランスのコルシカ島やイタリア系移民が多い地域でも広く栽培されています。このブドウの名前の由来がローマ神話に出てくる「ジュピター(ジョヴス)の血(サングエ)」から来ているといわれ、古代から栽培されていたことがうかがえます。
 主要な栽培地域であるイタリア中部は、中央にアペニン山脈があり地形も平地や丘陵地帯、山岳地帯とさまざまな地形・土壌・気候であり、それぞれの地域で独自の栽培文化をもっているため、同じサンジョヴェーゼ種をつかったワインでも味わいの異なったワインが出来上がる事も魅力と言える。この品種からはトスカーナ州の有名な赤ワイン「 キアンティ 」も造られており、州内でもその生産地域によっては「 ブルネッロ 」「 プルニョーロ ジェンティーレ 」と呼び名が変わる特徴もあります。
 色合いの明るいルビー色から黒みがかった濃い赤色であったり、香りもフレッシュで華やかなものからプラムのような凝縮感のある香り、口当たりも軽めのライトボディから重厚でタンニンが豊富なフルボディと多様なワインが造られます。
 おすすめワイン ・・・
  ※モンテプルチアーノ85% / サンジョヴェーゼ15%



◆カーサ ヴェッキア ・・・
 カーサヴェッキアは、カンパニア州ポンテラトーネにある遺跡の中から発見された「忘れられたブドウ」です。現在でもカンパニア州の一部地域でしか栽培されていないためとても希少な品種と言えます。元々は、ブレンド用としてのみ使用されていましたが、ALOIS社を始めとする農家の熱意が実り、単一でも高品質なワインが造られるようになりました。
 ローヌ原産のシラーに近い、濃い色調でスパイシーな香りとインパクトのある強いアタック、しなやかで強いタンニンが特徴で、フルボディのワインが造られます。生産量の少ないこの希少品種はこれからも大きな期待が寄せられると思われます。


◆パラグレッロ  ネロ ・・・
 パラグレッロの起源は諸説ありますが、カゼルタの土着品種でカーサヴェッキアよりも古く、恐らく古代ギリシャ時代に遡ると思われます。1800年代までブルボン王朝のお気に入りワインとして、宮廷で重宝され王家のゲストへの大切な贈り物にもなっていました。しかしその後19世紀後半のフィロキセラ禍とイタリア統一時の混乱の後、20世紀に入ってからはすっかり忘れ去られた品種となっていました。パラグレッロの名前の由来は”ウー・パッラレル”という方言で小さなボール(玉)から来ており、小さなブドウの丸い実を表しています。
 赤みの強いルビーレッドとダークチェリー、ブラックベリー、スパイシーな香を感じます。味わいは程よいタンニン、しっかりしたボディと長い余韻が特徴です。カンパーニア州でも生産量が少なく、貴重な古代品種といえます。


◆アニアリコ ・・・
 ピエモンテ州のネッビオーロ、トスカーナ州のサンジョヴェーゼと並びイタリア3大黒ブドウと称される南部カンパーニャ州の代表品種です。アリアニコはギリシア原産の品種で、アリアニコの名前も” Ellenico(ギリシアの)”に由来しているといわれています。色調は濃いルビー色で、ブラックチェリーや白コショウなどのスパイシーな香りと果実のふくよかな味わいが感じられます。そして何よりもその特徴としてタンニン(渋み)と酸がとても強く、長期熟成にも耐えられるボディのあるワインが造られます。
 代表的なワインにタウラージDOCGがありますが、その他の地域でもタンニンの特徴を活かした、構成のしっかりしたワインが造られています。赤身肉の料理に合わせて楽しみたいワインです。


◆ピノ ネロ ・・・
 フランス原産の葡萄でピノ ノワールの名称で有名な品種です。イタリアでは北部のロンバルディア州やトレンティーノ州で栽培されています。このブドウ品種は冷涼な気候を好み、温かい地域では酸と芳香性が低下し、また味わいもタンニンが雑になる等品種の特徴が表現できない栽培も醸造も難しいブドウ品種です。イタリアでも北部中心に栽培されており中部や南部の州では僅かしか栽培されていません。フランスのブルゴーニュ地方ではこのブドウからロマネ コンティやシャンベルタンなど有名且つ超高価なワインが生産されます。
 このブドウは前述の通り繊細で栽培・醸造が難しいため、他のブドウとブレンドされることがほとんどなく、多くは単一で製造されます。またシャンパーニュ地方では重要な黒ブドウ品種としてスパークリングワインが造られています。ピノ ネロのような黒ブドウでもソフトプレスされた果汁には色がついておらず、白のスパークリングワインが造られます。ロンバルディア州ではフランチャコルタというスパークリングワイン用にも栽培されています。


◆ランブルスコ ・・・
 古代ローマの頃より栽培されるランブルスコ種は様々な種類があり、その数は100以上といわれています。またそのルーツは山ブドウという説があります。イタリアではエミリア ロマーニャ州中心に栽培されています。ランブルスコ種の代表的なものにソルバーラ種、グラスパロッサ種、サラミーノ種などがあります。特にソルバーラ種は開花の異常により生産量が減少するなど栽培が難しい品種です。この品種を85%以上使用し造られるのがフリッツァンテ(弱発泡性スパークリングワイン)のランブルスコです。それぞれの品種で醸造されるワインは特徴がありソルバーラ種は透明感のある淡いルビー色で繊細な味わい、グラスパロッサ種は赤紫色の濃い色調としっかりした味わい、サラミーノ種はその中間のフルーティーな味わいです。
 ランブルスコはアメリカでも人気があり、多くの甘口タイプが輸出され「ピッツァ&ランブルスコ」の組み合わせで大ヒットしました。イタリア国内では料理とのアビナメンテ(マリアージュ)を重視するため辛口が主流となってます。ランブルスコが栽培されるエミリア ロマーニャ州は、プロシュート(生ハム)、モルタデッラハム、チーズのパルミジャニーノ レッジジャーノなど美食の宝庫で、これらの食材とランブルスコは抜群のアビナメンテが楽しめます。


◆コルビーナ ・・・
 ヴェネト州のバルドリーノ地区、ヴァリポリチェッラ地区で多く栽培され、コルヴィーナ ヴェロネーゼの名称でも呼ばれ亜種の存在も確認されています。このブドウの起源は不明でははっきりしておらず、1824年の文献で初めて記述されています。このブドウは単体でワインを造ることは稀で、後述のロンディネッラやモリナーラと一緒にブレンドされ、バルドリーノやヴァリポリチェッラ、アマローネなどライトボディからフルボディまで様々なタイプのワインが製造されます。
 ブドウの特色は色が濃く、酸も強いがタンニン(渋み)はそれほど強くはありません。また、このブドウを収穫後アパッシメント(陰干しして水分を蒸発させる)して造られるのがアマローネ デッラ ヴァルポリチェッラで、その醸造方法と品質が世界的にも高い評価を得ています。

◆ロンディネッラ ・・・
 コルヴィーナ同様ヴェネト州のバルドリーノ地区、ヴァリポリチェッラ地区で多く栽培されやはり起源が明らかになっていません。名前は由来はツバメ(伊語でRondine)の羽毛で造られた服の色から付けられたといわれています。このブドウも単一で醸造されることはほぼなく、コルヴィーナなどと一緒に混醸されます。
 色調は濃いルビー色で、スミレなどの花の香りとしっかりした酸、低いタンニン(渋み)が特徴で、酒精の強いコルヴィーナ種に柔らかさを与える補助的な役割で使用されます。このブドウもコルヴィーナ同様アッパシメントされます。



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